怪我をした時に暖めたら良いのか、冷やしたら良いのか疑問に思う方は多いようです。昔から「怪我をしたらRICE処置」というのは一般的には浸透しているようにも思えます。
RICE処置とは
Rest(安静) :怪我をした時には安静にすること
ICE(冷却): 怪我(特に急性)の時には氷で15-20分程度冷やす。
Compression (圧迫): 怪我をした部分を圧迫する事で腫れを抑制すること
Elevation(挙上) :怪我をした部分が腫れてこないように心臓よりも高いところに患部を置く
の頭文字を取っていますが近年は「Prevention(予防)」「optimal loading(適切な負荷)」が加わり、安静の し過ぎは良くないにではないか(http://m3sports-therapy.tokyo/archives/1690)
という議論からPOLICEを推奨する様になってきています。
昔から教えられている事と現在では考えが変わって来ています。現在ではアイシングを勧めない人も出て来ています。2004年の研究では足首の怪我に対して圧迫/アイシングを施したグループと、圧迫とエクササイズをしたグループで比べるとわずかながらエクササイズをしたグループの方が回復が早いという研究があります。
エクササイズとはどのくらいやるの?という声もあるのでベストではないのかもしれませんがアイシングに効果がないわけでもなさそうですので否定する必要はないかもしれません。
基本的に慢性は暖める事で血流を促して、急性の時にはアイシングをするという認識で一般的には間違いではありません。
慢性の怪我にアイシングをするのも決して悪い事でもありませんので最低痛みのコントロールとしてはアイシングは効果を発揮します。
時と場合によってアイシングが暖めるのか使い分けが必要ですが迷ったらアイシングで痛みの緩和をするというのは失敗はないという事です。
Bleakley C1, McDonough S, MacAuley D.“The use of ice in the treatment of acute soft-tissue injury: a systematic review of randomized controlled trials.”The American Journal of Sports Medicine, January, 2004;32(1):251-261.
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